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本の主題歌8曲
  • 個性を個性たらしめるものが、自己同一性であるならば、この世界は個性を認識しているようで、していない。

    むしろ型に嵌めこみ、型に合わなかった者は不良品とみなし、機械的に排斥しようとする。システムに合わなければ、役立たずのレッテルを貼る始末だ。これでは個性は育たない。

    十年以上前に書かれた小説が今になって時代に追いつこうとしている時点で、立派な時代遅れではないか。

    次の時代を歩む子供たちには、もっと自由で、自分の差異を認めあう人間になってもらいたいものだ。
  • この曲には謎が残されている。

    なぜ、特殊な歌い方で歌われるのか。
    同じような歌い方のlast minuteと、何か関係性はあるのか?

    どうしても謎が多いだけに、勘繰ってしまう。

    主人公の「僕」は会いに行こうと、「君」のいる世界に辿りつこうとしても、何者かに阻まれてしまう。
    生者と死者が交わってはならないように。謎を謎のままで放置するために。
    雷鳴が轟き、雨が降り続いた「あの時」以外、触れることができないのだ。

    実体がない蜃気楼のように、境目は曖昧であるのに、侵入を拒まれている。

    真夜中に見る無意識と、起きている時に見る意識が決して交わらないということが分かっているからこそ、物語もこの音楽も、群を抜いて切なくて儚いのだ。
  • Oblivionとは、英語で「忘却」を意味する。
    はじめから語るのはあんまりかもしれないが、この物語は悲劇的だ。

    過去の暗い事件のせいで、男が絶望に浸食される様を描いているが、楽曲は対照的にある男が成長し、大人になるまでを描いた叙事詩となっている。
    本当は、アルケミストや指輪物語などのファンタジーに提供した方が、様になっているのかもしれない。

    「誰の為でも無くて 他でも無い自分自身の為にあるこの命をいかにして」

    生きることは誰の為でもない。

    小説に出てくる男も、楽曲に出てくる男も状況は違うが、過去に向き合い未来へ歩き出そうとしている点では同じだ。
    生きることを諦めていない以上、その行為が無謀とは誰にも言えないのだ。

    この音楽が文字通り「忘却」されてしまうのは、あまりにも惜し過ぎる。
    絶望の淵から見える光を求めて、私たちは生きているのだから。
  • つっこみどころ満載ですが、どうかそっとしてあげてください。
    「味噌汁ちゃんの匂いがして」というところが好きです。
  • この世界はいつから本音を言うことをよしとしなくなったのだろう。
    暗い闇の中氷漬けになって、身動きが取れなくなってしまった。
    好きなことも忘れ、いつからか、生きる意味さえも忘れた。
    それでも言いたいことがある。彷徨い、戸惑い、迷い続けた果てに掴んだ光を離すな。
    いくらでも声を挙げればいい。いくらでも叫べばいい。
    その声こそが、あなたが生きるための道しるべとなるのだから。
  • 私にとってワタリドリとは、燕でも白鳥でもなく、カモメのことだ。個々として成り立った四人が風を切って空を謳歌する。決して群れることなく、いつでも時代の最先端をゆく王。かつて「oblivion」で歌われたことは、今果たされたのだろうか。彼らが語ったはずの神話は、築かれたのだろうか。
  • 彼らの友情はガラスでできた鳥のようにあっけなく壊れた。悪魔が甘い言葉で囁き、愛を歌う素振りを見せつける。騙され踊らされた成れの果てだけが残され、欲望の街で彼らは息も吐けずにあえぐ。
    しかし、壊れてしまったのはあくまでも「友情」であって、その人そのものではない。
    人は一度壊れても、また一から関係を作り上げることが可能だからだ。
    本当の幸福はお金そのものではなく、夢を描くあなたの心の中にある。
  • 真夜中に輝く白い光は強烈で、それは世界が半分になるからだと彼はいった。
    孤独の中で輝く星たちは美しい。誰にも知られない場所でひっそりと光る。
    掛け替えのない切ない思い出と、いつもより大きな月と共に。
    孤独は敵じゃない。悲しいけれど今は突き進もう。
    自分の明確な意思という、道標さえあれば迷わないでいれるから。