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音楽×本5組
  • ちっぽけな自分に、何が出来るのだろう。
    半端な頭で考えた。

    理不尽な暴力に抗うほどの能力を、私は持っていない。
    ただ祈ることしかできないのだ。

    偽善者と言われても、仕方がないことだ。
    被害を忘れずに、少しずつ燈を灯してゆくしかない。

    灯し続けた先に、光が見えてくるはずだから。
    どれほど先が真っ暗でも、私たちは信じることしかできないのだ。

    彼女は自分に出来ることは何かを常に考え、追求してきた。
    差別する側だと自覚した時、どんな気持ちだったのだろう。
    人は過ちを認められない生き物だ。
    その他大勢の傍観者の視線を振り切って、彼女は現実に向き合う勇気を得た。
     
    今度は私たちが、その道を辿る番だ。
  • 恵まれ者であるというだけで、好奇と悪意のいりまじった視線を向けられる。あの人のことは大好きだけれど、比較されるのは辛い。だって、自分だけの世界には誰にも入られたくない。壊されたくない。そんな時、あなただけは...
  • 夜と一体化したキマイラの姿とは、どのようなものだろう。
    私が想像している化け物の姿ではなく、悪夢にうなされた人々を分け隔てなく包み込む、青黒いベールのようなものなのだろうか。
    「眠れ 朝が来るまで」というフレーズと、タイトルがシンクロした。
    朝になったら化け物は人になり、元いた場所へ還ってゆく。
    「明けない夜は ないさ」。
    すべての眠れない人々に、この歌と物語が届いてほしい。
  • フカクフカク。記号のように、何度も花が答える。
    何かの暗号のように、妖艶で、秘密めいた響きがそこにはある。

    死んだ人間を悼むことと、永遠に醒めない夢を見続けることは、よく似ている。
    それが誰かのためになることなのか、本人にすら分からない。

    内臓を色とりどりの花に彩られ、白い魚から丸い石になって転生しながら、主人公は死んだ女を回想しつづける。

    弔いはエゴイズムなのか。自己愛を癒す為のひとつの手段に過ぎぬのか。

    死者との距離の取り方。自分が経験した出来事を物語るということ。
    生者が死者からの呪縛から解放され、己の物語を語れるようになった時、真の意味で死者は弔われるのだろう。
  • 11/15
    人間の頭と心の感情の複雑なパラドックスを中心に描いているこの本にぴったりだと思う