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ひかる

  • プロフィール
    村上春樹ファンです。
    毎日電車の中と寝る前に読書をするのが楽しみです。

    音楽はFoZZtone、雨のパレード、昔のジャズあたりを聴きます。

    よろしくお願いします。
  • Web
    Book Ground Music

  • ジョバンニと友人カムパネルラは銀河鉄道に乗る。

    道中の窓から眺める景色がとにかく幻想的で美しい。まるで光の河を漕いでいく舟に乗る気分。僕にとって、死ぬまでに行ってみたい場所No.1はウユニ塩湖ではなく、この銀河だ。

    ジョバンニとカムパネルラの関係性が好き。家が貧しく友だちとの付き合いも上手くいかないジョバンニにとって、機知に富み優しいカムパネルラは憧れの存在。そのカムパネルラと2人きりで最後の旅をする。憧れ、尊さ、少年。

    主題歌はGalileo Galilei『鳥と鳥』。

    2人の少年を籠の中の鳥と、外の世界を飛ぶ憧れの鳥に見立てた歌。
    友情が生まれるが、刹那、憧れの少年はやめになってしまうところが、ジョバンニとカムパネルラのよう。
  • 時は昭和。ある街に、悩み相談を手紙に書いてポストに投函すると、真剣に返事を手紙で書いてくれるナミヤ雑貨店があった。

    軽いものから重い内容まで様々な悩みが送られ、その内の何通かにまつわるストーリー。

    時空が歪み、平成にいる青年3人との手紙のやりとりから生まれる、書き手も読み手の解釈の食い違い、感情も不器用にぶつかり合うが、結果的に相談者の悩みが解決していく様が面白い。

    Mr.Children『擬態』の歌詞が思い浮かんだ。「必然を 偶然を すべて自分のものにできたなら いまを超えていけるのに」。

    この小説のテーマだ。
  • 「ゼロ年代SFベスト」国内篇第1位獲得作品。圧巻の読了感。
    SFに興味があるなら読んでもらいたい一作。

    退廃的な空気感と胸騒ぎのする曲調と、大いなるものに抗えない無力感を歌った歌詞が、この小説が持つグレースケールな色彩に立体感を与えてくれる。
  • ラスト3章で騙された。
    雪の降る日に突如8人の生徒が校舎に閉じ込められ、みんなの記憶から抜け落ちている「あの日に自殺した生徒」を思い出すサスペンス。
    まさか自殺したのはあの人だなんて。
    まさかあの人のエピソードがそういうことだったのなんて。
    高校生一人一人の繊細な心理描写と精巧かつ大胆な騙し絵のように組み立てられたストーリー。
    辻村深月の才能はこの小説においてすでに十二分に発揮されていた。
    選曲はヨルシカの『ヒッチコック』。文化祭のポスター。ヒッチコックのようなサスペンス。
    「先生、人生相談です」
    「このまま生きてもいいんですか」
  • 大人しく人とのコミュニケーションに自信を持てない30代女性の(実質)初恋の物語。
    物語全体の空気感はあまり派手なことは起こらず、大人っぽい落ち着いた雰囲気なのだが、主人公の心から見る恋の景色はまるで少女のそれのように切なく清新な色合いを持つものだった。
    「好き」「愛してる」では表現しきることのできない溢れる気持ちを「心臓をあげる」という表現に託した本曲を主題歌として添えたい。
  • 「皆が不思議がる部分を、自分の人生から消去していく。それが治るということなのかもしれない。」 心に響いた一節。「普通」とは違う生き方で足りている主人公。彼女に「普通」であってほしいと願う(無意識に強いる)周囲の人たち。 本書は知らないうちに多くの人が従っている掟「普通」の存在を浮き彫りにし、まるで眼科の診察時にあまりに近すぎて普段意識して見ることのない瞼の裏側に光を当てられた時のような不慣れな居心地の悪さを体験できる実に稀有で「気持ち悪い」小説だ。 主題歌は坂本慎太郎『まともがわからない』。まとも、とは?

    ブログも書いています。
    「僕たちがとらわれている「普通」について(村田沙耶香『コンビニ人間』感想文)」
    https://reajoy.net/book-report/24/
  • 今の時代こそ読まれるべき小説である。特に、高校生から大学生、若い社会人の人に是非とも読んでほしい。
    「退屈」を吹き飛ばせるのは、笑い続けることだけなのだ。そのために何か行動を起こすこと。
    動機なんてなんだっていい。女の子にモテたい、何か仲間たちと悪ふざけがしたい。
    大いに結構。
    「大人」になって退屈な日々を送ることに抗いたい大人たち、そんな大人になりたくない子供たち。
    そんな人たちに読まれることを願う。

    選曲は、強烈な郷愁、「大人的現実」と「子供の時の無限の楽しさ」の対比、楽しさをもたらす様々な人との出会いと邂逅などをテーマとしたエド・シーランの『Castle on the hill』。
  • ※ネタばれ
    学校で人間不信に陥ってしまった子供たちは「君たち」に出会うことで人間信者に買われました。
    「明日を夢見た人間信者」が3分前の「明日の死を待つ自殺志願者」に戻ることもあります。
    それでも、「君たち」のおかげで抱えている課題を乗り越え、同じ世界に生きる彼らが「心臓」から「脈」を打ってくれるおかげで今日も生きていくことができる。
    同じ問題を抱える人同士だからこそ希望を与えあうこともできます。
  • 主人公は「けんかをやめたい」と思っている。「目には目を歯には歯を」(歌詞)という殺伐とした世界からは足を洗いたい。「慣れかけている灰色の毎日」に終止符を打ちたい。しかし「簡単なスタート」「困難なエンド」とあるように、足を踏み入れるのいつの間にかでも、そこから抜け出すには大いなる決意と代償を必要とする。
    「けんかをやめたい」理由、そして代償を払ってでも守りたかったものとは。
    これは一人の男のけんかのやめかたの物語。
  • 笑いと才能と狂気。