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四月になれば彼女は
4月、はじめて付き合った彼女から手紙が届いた。そのとき僕は結婚を決めていた。愛しているのかわからない人と―。天空の鏡・ウユニ塩湖で書かれたそれには、恋の瑞々しいはじまりとともに、二人が付き合っていた頃の記憶が綴られていた。ある事件をきっかけに別れてしまった彼女は、なぜ今になって手紙を書いてきたのか。時を同じくして、1年後に結婚をひかえている婚約者、彼女の妹、職場の同僚の恋模様にも、劇的な変化がおとずれる。愛している、愛されている。そのことを確認したいと切実に願う。けれどなぜ、恋も愛も、やがては過ぎ去っていってしまうのか―。失った恋に翻弄される、12カ月がはじまる。

  • 私の届かぬあなたへ 愛のある日々を
    栄光の結末を どうか あなたに あなたに

    もう二度と会うことのないハルからの、
    最後の愛の手紙(Last Lave Letter)。
    この歌の一番好きなフレーズに、私史上最も合う物語です。
  • この世界から「恋」が消えたなら、なんていうタイトルを想像してしまった。

    愛と恋との違いは何だろう。

    人と人との関係性が変化しつつある今の状況にあって、変わらぬものなどあるのだろうか。

    どんなことがあろうとも、この世界は穢されない。

    たとえ関係性がねじれ、こじれ、愛すべき人間を見失ってもだ。

    ウユニ塩湖の、この世のものとは思えぬ絶景には、限りなく崇高な音を添えよう。

    水彩画のようなこの世界に、普遍的な強靭さをあたえてくれることだろうから。